科学は常に仮定的だが

ワンダフル・ライフ』などの著書で有名な進化生物学者Stephen Jay Gould(故人)が他の人の本の序文で興味深いことを書いていた。「こういうことを言いたかったんだ!」って思ったので,引用します。これみたいに,「言おうとしてたけどなんて言えばわからなかった」ことをスパッと言える人はすごいなあ,といつも思う。

科学者がいつも言っているように,科学には絶対的な真理を確定することなどできない。つまり科学者が下す結論は,常に仮定的なのである。しかしこれはあくまでも健全なる懐疑主義であって,虚無主義ニヒリズム)にまで拡大されるべきものではない。しかも一部の真実については,自信をもって「真実」と言ってよいくらいに確証されている(地球は平らではなく丸いと完全には確信できないにしても,地球はほぼ球形をしていることは十分に確証されており,私は自分の科学の授業において,「平らな地球協会」の主張にも同等の時間を割く必要など,いっさい感じない)。

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